朝鮮半島史上最大級の9・12慶州(キョンジュ/경주)地震発生(지진발생)。熊本地震以降高まる韓国人の不安～今日のハングルニュース

↓粉々に割れ落ちたショーウインドウ

2016年9月12日午後7時44分ごろ韓国南東部の慶尚北道慶州（キョンサンブクトキョンジュ）近郊を震源とする、マグニチュード5.1の地震が発生。

さらに、そのおよそ50分後の午後8時32分にはマグニチュード5.8の地震が続発。

韓国気象庁は会見を行い、1978年の観測開始以来、最も大きい地震だと発表した。

ラジオでは「気象庁の速報によると、住民たちに建物の外への避難を呼びかけています」

「ソウルを含めた各地域でも部屋と建物が揺れるほど強いです」と放送。

「アスファルトが波打つように揺れています。住民たちが驚いて外に出てきているのが分かります」と、混乱振りを伝える韓国テレビ各局の地震特別番組。

ある住民は「揺れて外に出てみたら、辺りに瓦が落ちていた。めちゃくちゃで車がつぶれていた」。

他の住民も「建物全体が30㎝くらい浮かぶ感じだった。慌てて見てみたら、お店の商品の皿が割れ落ちていた」と語る。

慶州市内の災害アナウンスからも「余震が発生する可能性があるので、皆さんは学校、運動場などの広い地域に退避して安全に注意してください」という退避勧告が流される。

住宅にいた人々は建物の外に退避し、夜の街は恐怖と不安に包まれた。

建物にヒビが入ったり、壁のレンガが崩れたり、ショーウインドウのガラスが粉々に砕けるなどの被害も発生。

配管が壊れたアパートでは、階段が滝のような状態に。

「今の揺れは何だったのか？」という問い合わせなどで、消防への通報件数が５万件を超えたという。

震源となった韓国・慶州市のホテル従業員は、そのときの恐怖をこう振り返る。

「２回目はヤバかった。韓国ではこんな大きい地震は初めてです。韓国もこれからは安全な所ではないかなと。地震の準備もしなきゃダメだなと思いました」。

その慶州市では、ユネスコ世界文化遺産である寺の瓦が崩れ落ちた。

さらに、韓国で主な通信手段として使われているカカオ・トークも通信不能。

電話もインターネットもまったくつながらなくなった。

地震に詳しい東京大学の笠原順三教授は、

「深さが非常に浅く、日本の“震度６”くらいなのでは。韓国には目立った活断層がないので、このクラスの地震は珍しい」と分析する。

震源近くの月城（ウォルソン）原発１～４号機も手動で稼働停止し、異常がないか点検した。

日本列島は、４つのプレ－ト（①北アメリカ、②太平洋、③フィリピン海、④ユーラシア）がせめぎ合い、地震が頻発する。

一方、韓国は安定したユーラシアプレートの上にドカッと乗っかり、活断層も少ない。

だが、そんな韓国で熊本地震以降、大きな地震が続発している。

2016年4月14日と4月16日に発生した熊本地震と連動するかのように、釜山（プサン）や蔚山（ウルサン）などの韓国南部を中心に「揺れを感じた」との通報が4000件近く寄せられている。

また、7月5日にも、韓国南部・蔚山沖で発生したマグニチュード5.0という韓国史上５番目の規模の地震により、全土が混乱に陥った。

そして、今回9月12日に発生した韓国観測史上最大規模の地震。

熊本地震以降、日韓の地中・海底深くで一体何が起きているのか？

国境を越えた、“一衣帯水”の調査・研究と震災対策がより重要となってくるだろう。

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